未確認生物を生息域から分類:タマゴ鳥Aの観察と文献調査⑥-1

2024/03/19

探してタマゴ鳥

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これまでのあらすじ

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タマゴ鳥②~⑤を参照願います

伝聞で存在が語られていたタマゴ鳥Aは、これまでの調査により、実際に存在する鳥であることが確認されました。これにより、私が見聞きしたタマゴ鳥A~Cは、全て現実に存在する鳥類であることが証明されたことになります。

タマゴ鳥A~Cの姿や大きさを比較すると、個体差が大きく、全く別の種である可能性も否定できません。しかし、同一種の幼体と成体、あるいは変種や異常個体である可能性も考えられるため、慎重なる調査が必要です。

今後、形態や生態、などの詳細な調査を行うことで、タマゴ鳥A~Cの種としての分類や、個体差の要因、生態的な特徴などを明らかにしていきます。

未確認生物:タマゴ鳥Aの生息域調査

タマゴ鳥A:目撃者のスケッチ画

まずは、タマゴ鳥Aを徹底調査します。

タマゴ鳥B、Cは私が直接見た個体ですが。タマゴ鳥Aは伝聞です。他に比べて調査は難しいと思われますが、タマゴ鳥の起源の謎を解かないと、「探してタマゴ鳥」の調査の全貌は見えてこないでしょう。

なぜなら、同一種である場合、タマゴ鳥Aが成体である可能性が非常に高いからです。

👑タマゴ鳥Aが一番大きい

<タマゴ鳥の特徴とは?>

友人が描いたタマゴ鳥Aの特徴ですが、女子が目撃した2羽のタマゴ鳥との距離は100~150m以上あり、今回は50m程度の距離で見た男子のスケッチを優先します。

生息域からの分類

鳥の生息域と体の特徴は、その鳥がどのような環境で生息しているかに適応していることが多く、さまざまな種によって異なります。

タマゴ鳥が目撃された場所は全て「大阪」です

目撃場所・大阪府(寝屋川市)

生息地域:大阪府

タマゴ鳥A、Bの目撃場所は大阪府寝屋川市で、交野市、四条畷市の3市の境界線付近となります。生息地域は生駒山地へ続く山のふもとで、近くに団地、河川や田畑が広がっています。

大阪ー奈良の県境のため、寒冷地域の鳥(ツル等)、海辺で生息するカモメ類の海鳥の可能性は排除します

タマゴ鳥Aは森林、市街地、農地、草原、水辺に生息する可能性があることから、以下の鳥の仲間であると推測されます。

①水辺の鳥


コハクチョウ

水辺の鳥は、水中での生活に適した特徴を持っています。くちばしは平たくて広く、水中で魚や小動物を捕食するのに適しています。

足は泳ぐのに適した広がった指を持ち、翼は長めで広がりがあり、飛翔に適しています。羽は防水性があり、浮力を保つことができます。

②樹木の鳥

ハヤブサ

樹木の鳥は、樹上で生活するのに適した特徴を持っており、くちばしは、昆虫や果実、種子など、樹上で獲物を捕食するのに適した形状をしています。

足は、掴むのに適した強い足を持ち、翼は飛び跳ねるような短い翼をしています。羽は、擬態やコートに利用するために発達しています。

③移動性の鳥

移動性の鳥は、長距離の飛行に適した特徴を持っています。くちばしは、中程度のバリエーションがありますが、空気抵抗を減少させるために滑らかな形状をしていることが多いです。

足は、長距離の飛行に適した軽い体を持っており、翼は、長距離飛行に適した長大な翼をしています。

④草原や湿地の鳥

草原や湿地の鳥は、草原や湿地での生活に適した特徴を持っています。くちばしは、草や昆虫、小動物などを摂食するのに適した形状をしています。

足は、草地での歩行に適した形状をしています。翼は、樹木や草原での飛翔に適した翼をしています。羽は、擬態やディスプレイに適した模様があることが多いです。

ヒバリ

上記①~④生息地で鳥の特徴は大きく異なります。

鳥の特徴は、主な生息地から飛翔、餌探し、捕食者からの防御より、環境に則したもへ体を進化させているのがわかります。

更に個々の種には例外が存在します。

個々の鳥の種にはこれらの特徴が組み合わさり、特定の環境で生存しているのです。

未確認生物:タマゴ鳥Aを観察する

それでは、タマゴ鳥Aの特徴を考えでみましょう、

鳥を特定する際に考える特徴を以下の①~⑥の項目とします。


①タマゴ鳥A:全長

【タマゴ型で縦長、全長80cm程度】

⇒大型の鳥の分類に

タマゴ鳥Aはスケッチ画の目撃距離、電柱のサイズと、木の大きさとの比較から、体長は推定80cm程度の大型種の鳥であり、成体で間違いないと判断できます。


大型の鳥で移動性である可能性が高い

大型の鳥は、小型の鳥よりも移動性が高い傾向があります。これは、体格が大きいため、長い距離を飛行できるためです。

大型の鳥の移動には、以下の2つのタイプがあります。

1. 渡り

渡りをする大型の鳥は、繁殖期に豊富な餌を確保するため、越冬期に温暖な環境で過ごすため季節ごとに繁殖地と越冬地を行き来します。

2. 遊動

遊動する大型の鳥は、季節によって餌の分布に合わせて移動します。

ワシ:冬になると、餌を求めて山地から平野部に移動します。

フクロウ:冬になると、餌を求めて森林から農耕地に移動します。

遊動する鳥は、渡りをする鳥ほど長距離を移動することはありませんが、広い範囲を移動します。

⇒タマゴ鳥Aは体格と目撃証言の少なさから、一定地域内に生息する留鳥ではなく、広い範囲を移動する鳥であったことが伺えます。

②タマゴ鳥A:クチバシの形状

【細長い 曲がった形】

鳥のクチバシは、食性、生息地、ライフスタイルなど、さまざまな要因によってさまざまな形や大きさに進化しています。

鳥類のクチバシは、餌をとる、巣を作る、つがいを探す、雛を育てるなど、さまざまな用途に使用されます。鳥類はクチバシの形や大きさによって分類されることが多く、クチバシの形状は鳥類の食性や生態に密接に関係しています。

タマゴ鳥Aの男子の目撃スケッチ画では、クチバシが大きな特徴です。

肉食性のワシ、タカの鳥類に多く見られる、猛禽類の先端が鋭く曲がった鉤爪状のクチバシとは異なっています。


タカ:鉤爪状のクチバシ

タマゴ鳥Aは体と比較して、大きく立派なクチバシを持っており、形状は細長く曲がった形をしています。クチバシの長さは体長の3分2程度あり、果実、魚、昆虫を捕食するのに適しているといえます。

オオハシのクチバシ


アオサギのクチバシ

⇒タマゴ鳥Aは果実、魚、昆虫を捕食していると推測されます

③タマゴ鳥A:体の特徴

【タマゴ型 がっしりとした体 翼は大きい】

ハクチョウと雁

⇒丸い体つき、扁平な翼:飛行と地上での生活もしくは、水辺での生活に適した体格

④タマゴ鳥A:足の特徴、長さ

【特徴:不明 足の長さ:中~長程度】

鳥の足は、大きく分けて以下の3つのタイプに分類されます。

趾行性(しさこうせい)

趾行性とは、足の指で歩行するタイプです。多くの鳥類はこのタイプで、3本の前指と1本の後ろ指を持っています。前指は地面を捉え、後ろ指はバランスを取るのに役立ちます。

趾行性:例ースズメ、ハト、カラス

渉禽型(しょうきんがた)

渉禽型とは、長い脚と指を持つタイプです。水辺で生活する鳥類に多く見られ、浅い水の中を歩いたり、水草の上を歩いたりするのに適しています。

渉禽型:3本前の指 例ーサギ、ツル

攀禽型(はんきんがた)

攀禽型とは、木の枝に止まるのに適した足を持つタイプです。2本の指が前に、2本の指が後ろに向かい、鋭い爪を持っています。

例:キツツキ、オウム、インコ

スケッチ画では足の特徴はよく分かりません。タマゴ鳥Aの歩いている姿は目撃されておらず、地上での活動は少ないものと考えられます。

⇒状況証拠から電柱に停まれて、木を掴める様に適した形状になっていると推測されます。

また、足の前指は3本となっており、主に水辺で生息する水かきのある水鳥(カモ、雁、白鳥)の可能性は除外できます

④タマゴ鳥A:尾の長さ

【無い もしくは短い】

鳥の尾の長さは、種によって大きく異なり、その鳥類の生活様式に適応した形状になっています。飛行、バランス、求愛、威嚇、体温調節など、さまざまな役割を果たしています。

⇒大型鳥の尾は、水辺や地上で餌を探しやすくするため、バランスと安定性を重視した短く機能的な尾の形状になっています。

⑤タマゴ鳥A:その他の特徴

【首が無い】

これがタマゴ鳥Aが未確認生物である所以であり、全くの謎です。

どうして胴体=顔なのでしょうか? 

トサカも見当たりません。

顔が大きい鳥なのか、首が無い鳥なのか?

これに関しては、何もわかりませんでした。

ハジロビコウ:顔が大きい種類?

トラフスグ:似ている?

タマゴ鳥Aの種類を特定する

タマゴ鳥A:目撃者のスケッチ画

これまで①~⑤の調査から、以下の項目に該当する種類に絞られます

  • 体高80cm程度の大型種で成体
  • 広い範囲を飛翔する移動系の鳥
  • 地上もしくは水辺で餌を採る
  • 前指は3本で木に掴まることができる

更に、女子の書いたタマゴ鳥Aのスケッチ画から複数羽存在しています。

夫婦のつがいで、地域で繁殖をしている可能性があり、野鳥である可能性が高い

野鳥である可能性を調べる

野鳥の誤認であるならば、鳥の特定ができるようになります。

これまでの調査結果を基に大阪府下で繁殖している鳥の種類で絞っていくと、以下の種類となりました。

【コウノトリ目】
 ⇒ダイサギ、コサギ、アオサギ

「タカ目」
 ⇒オオタカ、トビ、クマタカ

「フクロウ目」
 ⇒フクロウ

「キジ目」
 ⇒キジ

(参考資料:大阪市立自然史博物館HP 大阪で繁殖する鳥)
https://www.omnh.jp/wada/osakabreedbirds.html

この中にタマゴ鳥Aがいる可能性は高い。

野鳥との照合は不可能?


「コウノトリ目」

体の特徴で類似点が一番多いのは「コウノトリ目」ですが、決定的な違いがあります。

サギ等の「コウノトリ目」は水辺で餌を捕食する為、首が長いのです。

✖ タマゴ鳥の一番の特徴である、首が無いのとは一致しません

「タカ目」「フクロウ目」

体の特徴は一致しますが、クチバシの形は先端が鋭く曲がった鉤爪状になっています。また猛禽類は非常に警戒心が強く、目撃場所である人の往来の激しい団地敷地内の人工物上に停まるでしょうか?

✖ クチバシの長さが強調されている目撃画とは一致しません。

「キジ目」

体型は似ていますが、タマゴ横にしたラグビーボールのような姿で色も鮮やかです。キジは飛ぶのが苦手なため、地上を歩き回ることが多く、そのため足が発達しており、地上を時速30kmで走る能力を持っています。

タマゴ鳥Aは目撃証言が極めて少なく、地上を歩いている姿は目撃されていません。キジは同じ場所に生息する留鳥であることから、キジの可能性は極めて低いといえるでしょう

<結果>

⇒周辺地域の野鳥であるとの特定には至りませんでした

【私の調査はここで頓挫しました】

タマゴ鳥Aを特定する最大の障壁

一番の障壁は「色が分からない」ということです。

タマゴ鳥B、Cのように色が分かれば、ある程度の目安がつきますが、タマゴ鳥Aは鉛筆画であった為、色が分かりません。

外来種を調査しようにも膨大な数が存在し、新種だとすれば詳細な写真や本体の標本が不可欠です。

これ以上の調査続行は不可能なのでしょうか?

私自身、何かを見落としている違和感を感じます。

女子のスケッチ画に、タマゴ鳥Aを読み解くヒントが隠されていた

もう一度、情報を冷静に客観的に見つめ直します。

あ、そうか

タマゴ鳥の2枚のスケッチ画を比較すると特徴が微妙に違うことがわかります。

男子のスケッチ画ではクチバシの長さと目玉の大きさが強調されていましたが、女子のスケッチ画ではクチバシも目も強調されていません。

つまり、女子の目撃距離100m~150mでは遠すぎて、鳥の特徴は捉えていないのです。それにも関わらず、女子は「未確認生物タマゴ鳥」と認識していた。

それはナゼでしょうか?

そこに私の大きな見落としがあったのです。

次回⇒未確認生物を神社仏閣、郷土の伝承から紐解く:タマゴ鳥Aの観察と文献調査⑥-2

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